黄金色の外観。白~黄色い花のフローラルな香り。花梨、洋梨、黄桃と言った凝縮した果実の香りも溢れ出ます。
味わいは、強固なミネラルに覆われいる為、抜栓直後は大人しい印象ですが、時間の経過と共に、目の詰まった凝縮感を感じられます。
丸みのある酸とべっ甲飴の様な質感の凝縮した果実が魅力的で、決してダレた味わいではなく綺麗なテクスチュアと長い余韻が、十分な満足を与えてくれます。
シノンの印象を覆すワインで、シノンの奥深さを知ることが出来る貴重な1本です。
アンリとヴァレンティンの2人兄弟は、シノンの近くで育ちました。
元々ワインが好きなアンリは、2013年に醸造学校へ行き、ベルジュラックで葡萄栽培とワイン醸造のBTSを取得。その後はフランス中 (ロワール、特にトゥーレーヌ) を修行してまわりました。特に重要だったのは彼の師匠となったパトリック コルビノーです。
一方、ヴァレンティンは2015年にマコンで自身のBTSを取得。彼はイヴォン メトラ、ジュール メトラの下で修業を行い、今でも時折電話をして栽培や醸造の相談しているそうです。
各地での修業を終え、シノンに戻ってきた2人は全くのゼロからドメーヌを立ち上げるべく、自分たちが望む土壌、樹齢を持つ区画を2年掛けて少しづつ手に入れました。そして2019年に11ha、7つの区画を入手し、全てを整えました。
シノンでも珍しい、北向きのや南向きの丘にあり、この区画周辺だけに南仏の植物がみられる日照量の多い区画。温暖化とは言え、涼しい気候が多いロワールでも間違いなく熟度が高い葡萄が入手でき、霜害も少ない理想的な区画でした。
2020年に初ヴィンテージをリリースした彼らは、コロナ禍でサロンも無い中、パリのナチュラルワインショップへプロモーションを重ね、そのクオリティが評判を呼び、ル・モンド誌にも掲載されるほどになりました。その今までにないカベルネフランのスタイルには多くの人が驚愕し、初リリースワインは3か月で完売となってしまいました。
彼らのワインの特徴は以下の4点に表されます。
①土壌
活きた土壌を造る事。土中の微生物の酸素供給を重要視し、トラクターを使用せずにバイクを使用。土壌汚染を考慮し、ボルドー液は使用せず、植物由来の調合剤を使用。
②葡萄の樹
可能な限り、高く広く葉を張り巡らせる栽培。光合成を促進させ、樹自体にもエネルギーを与える。
③果実
カベルネフランは、未熟でも過熟でも荒々しいワインになる為、適熟のタイミングが3日しかない。その時期を見極め、早朝4時に収穫する事でベジタルでネガティブなタンニンを排除する。
④醸造
ピュアな液体にする為に醸造にはコンクリートタンク、古樽のみ使用。
基本的にマセラシオン カルボニックは行わず、全キュヴェ除梗し、時間を掛け緻密な仕事を行い生産をしています。
(インポーター資料より)
■ワイン情報
[産地]フランス ロワール
[タイプ]白・辛口
[品種]シュナン・ブラン100%(樹齢10年)
[土壌]砂質の混じった粘土石灰質土壌で、上部テュロン紀白色石灰岩の岩盤を持つテロワール
[アルコール度数]14.5%
[醸造について]除梗し天然酵母で発酵、50%の葡萄を2日間マセラシオンさせた後、ドゥミミュイで12か月熟成し、瓶詰。SO2(亜硫酸塩)無添加
■ドメーヌ情報
[本拠地]フランス ロワール
[設立年]2019年
[生産者]アンリとヴァレンティン
酸化防止剤無添加のワインでも発酵の際に「自然に」ごく微量の亜硫酸塩が生成されます。
そのため、裏ラベル等に「亜硫酸塩(酸化防止剤)含有」と表記されている場合があります。
ナチュラルワインとはブドウの栽培が有機であることに加え、天然酵母での発酵、添加物を極力使わないなど人の手でコントロールせずに「限りなく自然に造ったワイン」です。
一般的に自然派ワイン、ヴァン・ナチュール、ビオワイン、オーガニックワインとも呼ばれることがあります。