骨太な酸をもつブドウ「スペルゴラ」で造られる白。2023年は例年よりは雨が多く、その代わり収穫量をいつも以上に抑えることで、例年と変わらないクオリティー。骨太な酸、というわけにはいかず、酸と果実はやや穏やかで、代わりに丸い果実味をきれいに表現。スペルゴラ特有の柔らかく甘い香りを強く感じる、より親しみやすい味わいになりました。
レッジョ・エミリアの南にあるカステッララーノの町。当主のマルコ・ベルトーニは2000
年、町から離れた丘陵地に8haの耕作放棄地を手に入れ、ゼロからのブドウ栽培を開始しました。
畑は標高250m、サッスオーロを含むこの当たりは強い粘土質を持ち、年間の降雨量が少なく非常に乾燥しています。効率を考えた近代的な農業を嫌うマルコは、あくまでも手作業を中心とし、ビオディナミ式の農業を 取り入れつつ、自然環境を尊重した循環型の栽培を追求しています。畑では一切の農薬、肥料(堆肥さえも)を使用せず、ボルドー液についても、畑を開始した2001年よりほとんど使っていません。使用されるのはビオディナミ式の調剤を中心に、ハーブの煎じ液とごくわずかな 硫黄物のみです。
醸造においては、少なからず温度の管理はするものの、不必要な酵母添加を行わず、ごく最低限の亜硫酸を使用するにとどめています。
幼い頃に見てきた情景を尊重したワイン造りで、不必要な介入を避け、冬場の寒さを利用してオリ引きするなど、あくまでも地元の手法にこだわります。どのワインも果実をそのまま感じつつ、決して飲み飽きしない気軽さを持っています。(インポーター資料より)
ワイン情報
[産地]イタリア エミリア・ロマーニャ
[タイプ]白・辛口
[品種]スペルゴラ(樹齢5~15年)
[アルコール度数]12%
[醸造について]除梗して圧搾しステンレスタンクで緩やかに醗酵。一部のブドウ(10%程度)は果皮と共に木樽にて1か月、醗酵が終わり2つを合わせてタンクにて6か月熟成。オリ引きののちのボトル詰め。
■生産者情報
[本拠地]イタリア エミリア・ロマーニャ
[生産者]マルコ・ベルトーニ
[栽培方法]有機栽培
ナチュラルワインとはブドウの栽培が有機であることに加え、天然酵母での発酵、添加物を極力使わないなど人の手でコントロールせずに「限りなく自然に造ったワイン」です。
一般的に自然派ワイン、ヴァン・ナチュール、ビオワイン、オーガニックワインとも呼ばれることがあります。
※旧ヴィンテージ、過去のコメントです。
2021.9月上旬 試飲しました!(以下、スタッフの独断と偏見ありのコメントです)
旨味と酸味のバランス抜群!オレンジワイン寄りの白ワイン
【ティスティングメモより】
【好き】 軽やかでチャーミングな赤、ミネラル豊かな白
【苦手】飲み疲れするような重いワイン
抜栓当日に試飲しました。
淡いオレンジ色をしています。10%程度のブドウは果皮と共に木樽にて数日発酵を終えてからアッサンブラージュしているため、若干オレンジワインのようなニュアンスがあります。
スペルゴラという聞きなれない土着品種100%で、この品種は元々骨太な酸が特長らしいのですが、こちらの2020年は尖った酸は感じず、旨味と酸味のバランスがとても良いワインでした。
杏、オレンジ、ハーブ、ジャスミンが香り、オリエンタルな印象で、最後に旨味を伴う柑橘の皮のような苦みを感じ、スッキリした酸も持ちながら、果実味もしっかり感じます。
私はカサゴのアクアパッツァと一緒に。魚の出汁の旨味とトマトの酸味にも合いました。
次回はハーブやシーフードを使ったエスニック料理と合わせてみたいです。