リトロッツォシリーズの新ヴィンテージの入荷です。
2023年は5~6月の長雨の影響で、花ぶるいやベト病が蔓延したヴィンテージ。今年の「繊細な」ブドウの特徴を引き出すために、除梗し果皮と共に数日間のマセレーションを行いつつ醗酵。少し色調は強めですが、味わいは変わらず素晴らしすぎる飲み心地です。暑い年特有のアロマティックさよりも香りと酸の心地よさを感じます。
ブドウ品種や土地の個性ではない「飲むことの楽しさ」を表現した1リットルの白ワインです。レ・ コステの畑のブドウを使うのではなく、周辺のブドウ栽培農家、特に有機・無農薬に取り組む若い栽培農家より、市場よりも
良い条件で引取ったブドウから造られています。「自分達だけが利益を得ていても、このヴィテルボの農業、食文化を守り続ける事はできない、、。」ジャンマルコとクレメンティーヌの考えに、賛同してくれるブドウ栽培農家と協力し、ヴィテルボ全体に向けた活動の一端を担うようになったリトロッツォ。
揺るぎのない哲学と豊かな感性、ストレートに「人」を表現する愉しみを持ったワイン
ジャンマルコ アントヌーツィ、彼ほど合理的、かつ感性的な造り手に出会ったことはあっただろうか。彼のエネルギーは、畑での挑戦はもちろん醸造においてもただならぬものがある。祖父より受け継いだグラードリの土地はラツィオ北部、ヴィテルボ近郊カルデラ型の湖ラーゴ デ ィ ボルセーナのほとりにある。このあたりの土壌は火山礫、凝灰岩、細かい顆 粒状の石が積み重なり形成されている。砂質、火山性の堆積物、特に鉄分が多く、石灰質と共にブドウに特徴的なミネラルを与えている。
標高も高く、350~ 450mという斜面。彼には 大きく分けると2 つの畑がある。 祖父の畑や周囲の小さな放棄地を寄せ集めた3ha(樹齢が 非常に高い)と、2004 年に彼が手に入れた3haの土地「Le Coste」である。
畑では農薬はもちろん、堆肥なども一切使わない農法を徹底。畑ではブドウ 樹だけを栽培するのではなく、自家消費用に野菜やオリーブ(一部は販売用にも生産)、果実を混在させた状態で栽培。単一的な環境ではないより多様性のある畑、自然環境に近づける努力を惜しまない。
これは、ジャンマルコのポリシーであって、絶対に妥協しない部分。効率性も悪ければリスクも非常に高い、しかしこのポリシーを貫くための過酷な畑仕事は一切惜しまない。
彼の言葉を借りるならば、「自分の造りたいものを造るためには、欠かせない事。」となる。
彼曰く、「ワインを造るのに自然の恩恵は欠かせない、気候や環境ってのは全くコントロールできない。だからいわゆる“良い年”に“最高のブドウ”が収穫できる。
ただ、これは“最高のワイン”ではない。そのまま普通に仕上げたら、自分の中で は“良いワイン“、としか言えない。
これまで以上の醸造、リスクを冒すことが当然必要。それに、その方が面白いだろ?」 そう言い切って微笑むジャンマルコ、生産量は変わらずとも、種類は年々素敵に増えていく。それは彼の数えきれない想像や挑戦が具現化されている証しともいえる。(インポーター資料より一部抜粋)
※このワインにはキャップシールが使用されておりません。
■ワイン情報
[産地]イタリア ラッツィオ州
[タイプ]白・辛口
[内容量]1000ml
[品種]プロカーニコ主体、マルヴァジーア、その他ヴェルデッロ、ロッシェット、ロマネスコといったモンテフィアスコーネの地ブドウが中心。
[アルコール度数]11%
[醸造について]、除梗し果皮と共に数日間のマセレーションを行いつつ醗酵。
■ドメーヌ情報
[本拠地]イタリア ラッツィオ州ヴィテルボ県グラドーリ
[設立年]2004年
[生産者]ジャンマルコ・アントヌッツィ
[継承年]2003年
[栽培方法]有機栽培
[畑]8ha
ナチュラルワインとはブドウの栽培が有機であることに加え、天然酵母での発酵、添加物を極力使わないなど人の手でコントロールせずに「限りなく自然に造ったワイン」です。
一般的に自然派ワイン、ヴァン・ナチュール、ビオワイン、オーガニックワインとも呼ばれることがあります。