畑は未来からの借り物
コス・マリーン
Causse Marines
南西地方ガイヤックで絶滅の危機にある土着品種の可能性を信じてワインを造るヴィニョロン
1993年に8ヘクタールの畑から始めたこのドメーヌは、現在15ヘクタールを所有しており、伝統的な土着品種を中心に栽培しています。AOCの規定ではもはや認められていない品種を多く使う為、このドメーヌの大方のワインは、ヴァン・ド・ターブルです。マッサルセレクションとビオディナミから生まれる健全なブドウ
戦前からの区画が残っているほか、新たに植え替えた場所では、クローンは全く使用せず、慎重に選別した*マッサルセレクションだけを使っています。また、耕作時には除草剤や殺虫剤など全ての化学薬品の使用を禁じています。
収穫はもちろん手摘みで選別も厳しく行われます。醸造においても化学製品を使用しないことに注意を払っています。ワインの率直な表現を尊重する為に、清澄や濾過は制限しています。また、あるキュヴェに関しては、全くSO2(二酸化硫黄)を使用していません。
*マッサル・セレクション・・・クローンのように母株と同じ長所、短所を持つブドウの樹を増やしていくのではなく、畑に実際に植えられているブドウの樹から良い樹を選び、穂木として台木に繋ぐ方法。手間はかかるがテロワールの特徴がより強く出る。
畑は未来からの借り物
以前当店に来店していただいた際にミニセミナーを開催したのですが、その時に仰っていた「畑は未来からの借り物だから出来る限り自然を壊さず自然なままで作業をする」
「私が造ったワイン!というエゴを出すのではなく、丁寧に育てたブドウをきちんとワインにすることを心がけている」
という言葉がとても印象的でした。
自然に敬意を払い、丁寧にワイン造りを行う姿勢は彼らのワインを飲めば感じていただけると思います。