淡いオレンジカラー、すりおろしリンゴ、カリン、摘みたてマンゴーの香りを感じます。オレンジピールのほろ苦さを感じるアタック、おだやかでフレッシュな酸がアフターへスルスルと流れていきます。
スペイン、南東部のムルシア州、ブーリャスというDOがあります。あまり日本に輸入されていないの
で、耳慣れない方も多いと思います。そこに誕生した女性の新人生産者、彼女の名前はフリア・カサド・マルコ、マドリードで生まれました。
実はフリアはチェロ奏者、音楽家からワイン醸造家に転向した珍しいキャリアの持ち主です。
10歳の時から20年間もの間、音楽しか知りませんでした。大学では自然が好きなので農業工学を専攻しましたが、彼女の生活は音楽一辺倒でした。余りに熱中する為、実はご両親が現実的な生活を考え、他の道を進めたのです。
そこで興味があったのがナチュラルワイン、美味しい物を食べる事・飲む事が好きなフリアはワイン造りをする事を決意し、アリカンテの大学で醸造学を学びました。そしてその後、ドイツのファルツで醸造を実践しました。そして自分のワインを造る為、2010年に故郷のスペイン、ムルシアに戻ります。
2013年「パイサノス」というブドウ畑を借り、ナチュラル栽培を始めました。フリアその者が非常にナチュラリスト、愛嬌があり憎めないタイプ。
一見華奢ですが、非常に強い精神と情熱の持ち主。女性一人でワイナリーを立ち上げるのはかなりエネルギーが要りますが、フリアはまるでチェロでも弾くように簡単に奏でるのです。しかし非常に頭が良く理知的でフェアな感覚の持ち主。彼女の目標は明確で、よりピュアなワインを淡々と自分のペースで造り続ける事です。食文化を通して人々を結び付けたい!との思いがこのワインを飲めば伝わってきます。
アメリカ・ドイツ・フランス・スイス・イギリス・ベルギーに輸出され、本場スペインでは人気上昇中です。(インポーター資料より)
※こちらのワインには大量にオリが入っておりますが、身体への影響はございません。
■ワイン情報
[産地]スペイン・南東部ムルシア州ブーリャス
[タイプ]オレンジ・辛口
[品種]マカベオ100%(平均樹齢15年・30年)
[土壌]砂、石灰、砂利
[アルコール度数]12%
[醸造]自然酵母にて除梗し、ステンレスタンクで20日間醸し、フリーランジュースを60hlのステンレスタンクで発酵。500Lの木樽で熟成。無濾過・無清澄。SO2(亜硫酸塩)無添加
■ワイナリー情報
[本拠地]スペイン・南東部ムルシア州ブーリャス
[生産者]フリア・カサド・マルコ
[栽培方法]ビオロジック
酸化防止剤無添加のワインでも発酵の際に「自然に」ごく微量の亜硫酸塩が生成されます。
そのため、裏ラベル等に「亜硫酸塩(酸化防止剤)含有」と表記されている場合があります。
ナチュラルワインとはブドウの栽培が有機であることに加え、天然酵母での発酵、添加物を極力使わないなど人の手でコントロールせずに「限りなく自然に造ったワイン」です。
一般的に自然派ワイン、ヴァン・ナチュール、ビオワイン、オーガニックワインとも呼ばれることがあります。