2020年と2021年のヴィンテージの収穫量は非常に控えめだった。
猛暑にもかかわらず、2020年ヴィンテージはある種のフレッシュさを保ちつつ、全体的にリッチに仕上がっているヴィンテージ。 特に穏やかな冬のおかげで成育の早いヴィンテージとなった。芽吹きは非常に早く、3月20日頃に始まった。
春のスタートはまちまちだったが、開花は素晴らしいコンディションで行われた。
夏は暑く乾燥し、8月には灼熱の時期があった。収穫は8月中旬過ぎに始まり、天候に恵まれた9月上旬まで続いたブドウは良い酸味を保ちながら、素晴らしい熟度に達した。
白ワインは非常にアロマティックで、熟した果実と柑橘類のノートがある。
味わいはフルボディでバランスが良く、驚くほどフレッシュ。非常に偉大なヴィンテージと考えている。
赤ワインは非常に表情豊かで、フルーティでスパイシーなアロマを持つ。
骨格があるボディが印象的で、美しいタンニンの質感が非常に良質である。傑出したヴィンテージ。
2017年から造られているキュヴェで、今回が4回目のリリース。
キュヴェ名が英語表記なのは、ヤン曰く「樽を使っていないから」との事。ちなみにラベルのデザインは「夜は高くつくだろ」と言いつつ、ニヤッと笑っていましたので、そういうニュアンスを汲み取って下さい。
抜栓したては若干還元していますが、数分スワリングするだけで飛ぶ程度。赤系ベリーや苺の香りに加え、煮詰めたようなジャムのニュアンスも感じられます。
味わいは、甘い果実のフレーヴァーを強く感じますが、岩盤に近いところまで根を伸ばしたと感じられる、樹齢の高いワイン特有の硬質なミネラルもドンッと鎮座しているため、ベタ付いた感じは微塵もありません。
アフターに感じるちょっとしたタンニンが全体を引き締めており、ダレたニュアンスは感じられません。
柔らかい果実味が心地良く、良い意味でスルスルと喉を通る、飲み手をリラックスさせてしまう危険な緩さを持ったキュヴェです。
ヤン ドゥリューは、オート コート ド ニュイのエリアでニュイ サン ジョルジュとアロース コルトンの間に位置するヴィレ=ラ=フェイ村を中心にワイン造りを行なっています。2010年がデビューとなるヴィンテージで、3haほどの広さの畑から革命的なワインを生み出しています。
ジュアリン ギュイヨの下で7年間ワイン造りを学び、その後、DRC社の共同経営者としても知られるアンリ フレデリック ロック氏のドメーヌ プリューレ ロックで2008年から栽培を担当しています。
彼は、自身のワインをリリースするようになってからもプリューレ ロックでの仕事を続けていて、ロックでの仕事を終えた後や休日などを利用してブドウを育て、ワイン造りに取り組む情熱ある生産者です。
ヤン ドゥリューは、ブルゴーニュでも比較的注目されていない土地の中から、可能性を秘めたテロワールを発掘し、その土地で素晴らしいワインを生み出すことに情熱を注いでいます。(インポーター資料より)
■ワイン情報
[産地]フランス ブルゴーニュ地方
[タイプ]赤・辛口
[品種]ピノノワール100%
[土壌]粘土石灰質
[アルコール度数]13%
[醸造について]ステンレスタンクで発酵熟成。1か月間のマセラシオン。SO2(亜硫酸塩)無添加
■ドメーヌ情報
[本拠地]フランス ブルゴーニュ地方オート・コート・ド・ニュイ
[設立年]2010年
[栽培]ビオロジック
[所有畑]3ha
酸化防止剤無添加のワインでも発酵の際に「自然に」ごく微量の亜硫酸塩が生成されます。
そのため、裏ラベル等に「亜硫酸塩(酸化防止剤)含有」と表記されている場合があります。
ナチュラルワインとはブドウの栽培が有機であることに加え、天然酵母での発酵、添加物を極力使わないなど人の手でコントロールせずに「限りなく自然に造ったワイン」です。
一般的に自然派ワイン、ヴァン・ナチュール、ビオワイン、オーガニックワインとも呼ばれることがあります。